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中世の海域交流の要所として栄えた鎌倉地域では、中国大陸から禅文化が直接もたらされ、あわせて数多くの精緻な仏教絵画が運ばれてきました。その中には中国の宋や元の時代に描かれた仏画はもとより、朝鮮半島で制作された高麗仏画もふくまれていました。
本展では、宋元・高麗、そして日本の鎌倉の同時代の東アジアで制作された仏教絵画を一堂に展観します。海の向こうの仏教文化にもっとも近く触れることのできた中世の鎌倉地域では、いかにしてそれらを受け容れ、はぐくみ、禅の教えとともに組み込んでいったのか。三つの地域の絵画をめぐる制作背景とその交響に迫ります。